【第3回】データで見る「接種後死亡率」と「死亡の波」- 非接種者との比較と時系列分析

雑記

浜松市における新型コロナワクチン接種後死亡データの客観的分析」解説シリーズ第3回。今回は、分析をさらに一歩進め、「死亡率」と「死亡者数の推移」という2つの重要な視点からデータを見ていきます。

接種者と非接種者、死亡率に違いはあったか?

前回、接種後の死亡者数は高齢者に集中していることを見ました。しかし、日本の人口構成を考えれば、それはある意味当然とも言えます。そこで、より客観的に比較するために、各年代の人口を考慮した「年間死亡率」を算出しました。

分析の結果、驚くべき数値が浮かび上がりました。

  • 非接種者の死亡率:2.03%
  • 接種者の死亡率:2.22%

これは、接種者の死亡率が非接種者よりも9.2%高かったことを意味します。
年代別に見ると、この傾向は特に高齢者で顕著でした。

  • 70代: 接種者の方が 16.0% 高い
  • 80代: 接種者の方が 17.6% 高い
  • 90歳以上: 接種者の方が 4.7% 高い

60代以下では年代によってばらつきがありましたが、接種率・死亡者数ともに多い70代以上で一貫して接種者の死亡率が高いという事実は、極めて重い意味を持つと私たちは考えています。

死亡者数の「波」はいつ来たのか?

次に、時間軸で死亡者数の推移を見てみましょう。下のグラフは、週ごとの死亡者数の推移を、コロナ禍以前(2017-2020年、黒線)と、接種開始後(2021年以降、グレーの面)で比較したものです。

このグラフから、いくつかの特徴的なパターンが読み取れます。

  1. 季節性の逆転: 通常、死亡者数は冬に増え夏に減ります(黒線)。しかし2022年、2023年の夏には、逆に死亡者数が急増する異変が起きています。
  2. 接種の波との連動: 色分けされた各接種回の接種期間が終わる頃から、死亡者数の山(波)が立ち上がっているように見えます。例えば、3回目の接種が進んだ後に死亡者の大きな波が来ており、そこに4回目、5回目と続く接種後の死亡者が加わって、過去に例を見ないレベルまで死亡者数を押し上げています。

もちろん、これは「相関関係」であり、直ちに「因果関係」を意味するものではありません。しかし、浜松市のデータにおいて、接種期間と死亡者数増加のタイミングに、無視できない時間的な関連性が見られることは客観的な事実です。

次回は、この分析をさらに広げ、ワクチンの「ロット」による違いや、日本全体の「超過死亡」との関連について探っていきます。

第4回に続く)

本記事は、志氣友学舎による市民研究報告の一部です。
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