【第2回】浜松市の接種状況と接種後死亡の全体像 – データが示す年代別の傾向とは

雑記

浜松市における新型コロナワクチン接種後死亡データの客観的分析」の解説シリーズ、第2回をお届けします。今回は、浜松市の「接種状況」と「接種後の死亡者数」の全体像を、データとグラフを基に見ていきましょう。

接種回数が増えるにつれ、接種率はどう変化したか

まず、浜松市民がワクチンを何回接種したのかを見てみます。

グラフを見ると、1回目と2回目の接種率は約75%と高い水準でした。しかし、3回目以降は回を追うごとに接種者数が減少し、7回目には11.6%まで低下していることが分かります。
年代別に見ると、70代と80代では90%以上の方が接種しており、高齢者層の接種率の高さが際立っていました。

接種後死亡者数の全体像

次に、本調査の核心である「最終接種回ごとの死亡者数」です。これは、各人が最後に接種した回数別に、その後に亡くなった方の数を集計したものです。比較対象として「非接種」で亡くなった方の数も示します。

このグラフからは、以下の点が読み取れます。

  • 非接種で亡くなった方は7,221人。
  • 2回目接種後に亡くなった方が6,311人と最も多く、3回目(5,444人)、4回目(5,021人)と続きます。
  • 接種回数が進むにつれて死亡者数が減少していますが、これは前述の通り、そもそも接種者数自体が減少しているためと考えられます。単純に死亡者数の多寡だけでは比較できないため、後の回で「死亡率」を用いた分析を見ていきます。

死亡者の年代分布

では、亡くなった方の年代はどのようになっているのでしょうか。

このグラフは、接種回数ごとに、どの年代の方が亡くなったかを示しています。一目見てわかるのは、どの接種回においても、死亡者数は70代、80代、90歳以上といった高齢者層に集中していることです。これは非接種の場合も同様の傾向です。

ここまでのデータから、「接種は高齢者層ほど進み、報告された死亡も高齢者層に集中していた」という全体像が浮かび上がります。
しかし、これだけでは「高齢だから亡くなったのか」「接種と何か関係があるのか」は分かりません。より深く実態に迫るため、次回は「死亡率」と「死亡の時期」に焦点を当てて分析を進めます。

第3回に続く)

本記事は、志氣友学舎による市民研究報告の一部です。
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